介護士

介護福祉士の資格取得方法と試験に必要な実務者研修について

介護の資格の中に『介護福祉士』があります。


この資格は、介護職員初任者研修や実務者研修とは異なり、介護系の『国家資格』の一つ。


この記事を読んでいる人の中には資格について興味があったり、現在取得に向けて情報収集をされている方も多いと思います。



なので、ここでは介護福祉士の資格の取得方法や、資格取得に必要な『受験資格』について分かりやすく解説します。

介護福祉士とは

編集長

まず、介護福祉士の資格や仕事内容について知っていますか?

うーん。

介護士の国家資格と言うことはわかりますが、具体的に説明はできません。

介護福祉士はココ!

介護福祉士は『社会福祉士及び介護福祉士法』に基づく国家資格

編集長

介護職員初任者研修や実務者研修よりも一つ上の資格と言う位置付けです。



資格を取得すると、介護の専門知識を身につけていることが証明されるので,

介護施設やデイサービス、訪問介護などで『介護福祉士』として働くことができます。

介護福祉士の仕事内容

介護福祉士は、各介護施設や事業所などで自立した日常生活を送ることができない人に対して、介護を行います。


具体的には

  • 食事の準備や食事介助
  • 排泄や入浴などの保清介助
  • 買い物や掃除などの援助
  • 屋内外での移動や移乗の介助
  • 通院などの外出の付き添い

といった内容が主な仕事内容になります。


介護を必要とする人の状態は人それぞれ異なるので、介護福祉士はその人に合った介助や援助を提供する必要があり、介護に関する知識やスキルだけでなく、体調の変化や生活状況の変化に気付く観察力や情報収集の力も求められます。

編集長

実際に介護の現場では、利用者さんの最も近いところにいるのが介護士です。

ちょっとした体調の変化や認知度の変化などに気付いて、医療スタッフと連携を取るケースもあります。

また各福祉施設や事業所には、介護福祉士以上の資格のスタッフが在籍している必要があり、資格を取得することで様々な福祉の現場で活躍することが可能です。

介護福祉士の資格取得方法

介護福祉士は、

  • 対象となる施設(事業)及び職種での従業期間3年(1,095日)以上、かつ従事日数540日以上
  • 介護職員実務者研修

の二つをクリアすることで受験資格を得る事ができます。



実務者経験もあわせて必要なため、現時点で無資格の場合は最低3年(540日以上)の福祉施設などでの勤務をする必要があります。


社会人・未経験からのスタートであれば、まずは介護の現場で働いてみて初任者研修、実務者研修とステップアップしながら実務経験を積むことが介護福祉士になる最短ルートとなります。

受験資格の『実務者研修』ってなに?

実務経験は対象施設の勤務でクリアできますが、『実務者研修』のカリキュラムはどうなっているのでしょうか?


介護職員実務者研修の学習内容

介護職員実務者研修では、座学と演習合わせて450時間のカリキュラムが設定れています。

 領域履修時間
 人間と社会   40時間
介護  190時間
こころとからだのしくみ  170時間
医療的ケア   50時間
合計450時間

介護職員基礎研修(すでに廃止)を取得している人は、このうち座学の400時間は免除になりますが、今から資格取得をされる方はすべての研修を受ける必要があります。

編集長

実務者研修が受けられるスクールはいろいろありますが、どのスクールでも、必要な学習内容は決まっています。


所持資格によって変わる受講時間

実務者研修では、すでに所持している介護系資格によって、履修時間の免除を受けることができます。



すでに介護職員として現場で働いている方の中には『介護職員初任者研修』、『ホームヘルパー2級』を取得している方も多いと思います。


初任者研修やホームヘルパー2級を修了している方は、

130時間のカリキュラムが免除

になるため、残りの320時間の研修受講でOK。



その他にもホームヘルパー1級取得の場合

355時間のカリキュラムが免除

となり、残りの95時間で実務者研修修了となります。


編集長

所持している資格+足りない知識やスキルを身につけるというシステムですね。


このうち、『医療的ケア』については喀痰吸引のケアや経管栄養のケアなどの演習も含む内容を学習するカリキュラムとなるので、どの資格を所持していても履修の必要がありますので、覚えておきましょう。

介護福祉士も喀痰吸引や経管栄養の知識が必要なんですね。

編集長

介護施設などは、喀痰吸引や経管栄養といった医療行為が必要な方も多く利用されています。

医療施設とは異なり、医師や看護師がすぐに介入できる環境とは限らないため、一定の条件を満たした介護職員が実施できるようになっているんですよ。


全ての研修を終えると『終了証』が発行されます。



この終了証は介護福祉士の受験の際に必要になるので、大切に保管しましょう。

介護福祉士は働きながら目指せる資格

介護福祉士になるためには

  • 対象となる施設(事業)及び職種での従業期間3年(1,095日)以上、かつ従事日数540日以上
  • 介護職員実務者研修

の条件を満たし、『介護福祉士』の国家試験に合格する必要があります。



未経験から資格取得を目指す場合には、対象施設で3年間(540日以上)働く必要があるため、まずは自分が介護の世界に入り、現場で働きながら勉強をしていくことになります。


介護職員初任者研修、実務者研修とステップアップしていくことで、スムーズに知識やスキルの習得も可能なので、各介護施設では人材育成にも力を入れて、『働きながら資格取得を目指せる』施設も増えてきています。


資格取得にかかる費用などを負担してくれたり、研修のための勤務調整もしやすい為、これから介護福祉を目指す方は研修制度などが整備された施設や事業所を選択されることをおすすめします。

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