約10年前まで、医薬品の販売ができるのは薬剤師や薬種商の人だけでした。
しかし最近では、ドラッグストアの医薬品売り場で薬の説明をしたり、お客さんに対して症状を聞いて医薬品商品を提案してくれるスタッフが常駐していますよね。
このようにドラッグストアなどで医薬品の販売ができる資格が『登録販売者』です。
この資格は比較的新しく、まだ詳しく知らない人も多くいますが、実は主婦の間では人気の資格の一つとなっています。
登録販売者とは
『登録販売者』とは2009年の薬事法の改正に伴い新設された医薬品販売の資格です。
これまで医薬品の販売は主に薬剤師の業務でしたが、当時から薬剤師の人手不足が問題になっており、薬事法の改正を受けて『登録販売者』の資格が新たに誕生。
比較的副作用などの少ない第二類、第三類医薬品を販売することができるようになりました。
現在日本で販売されている医薬品のうち、約8割が第一類~第三類に分類。
なので『登録販売者』は、日本で流通する医薬品のほとんどを販売することができるようになったということです。
登録販売者試験は各都道府県が試験を行う『国家資格』?
実は、登録販売者資格が国家資格かどうかははっきりとした記載はどこにもないんです。
そうなんですか?!
薬の販売資格ですし、国家資格だと思っていました
実は、はっきりとした答えがないのが現状です。
理由は、国家資格に関する明確な定義がないから。
何をもって国家資格とするのかは決められていないのです。
しかし、『国の資格制度一覧』の中には登録販売者の記載があるため、登録販売者は国家資格としての認識が定着しつつあります。
登録販売者の試験は各都道府県が実施
登録販売者の資格試験は、調理師や准看護師と同様、各都道府県が実施しています。
登録販売者試験を受け、合格したのちに都道府県知事の認定を受けて資格取得となります。
そのため、試験の詳細や概要については各都道府県のHPなどで確認する必要があります。
試験は年一回実施ですが、日程が違えば地域をまたいで受験することも可能で、一度不合格になってしまっても隣県で再チャレンジすることができます。
チャンスが多いことはいい事ですね。
登録販売者資格試験の受験資格は?
登録販売者の資格試験の受験資格はありません。
実務経験も不要なため、年齢や性別問わず誰にでも挑戦できる資格です。
薬剤師と何が違うの?
同じ医薬品販売の仕事としてよく比較されるのが『薬剤師』です。
薬剤師と登録販売者は具体的にどこが違うのでしょうか
確かに、一般の方から見たら、わかりにくいかもしれませんね。
一番大きな違いは『販売できる薬品の種類が違う』ということ。
薬剤師は、大学で所定のカリキュラムを修了し、薬剤師国家資格に合格することで資格を取得できます。6年間の長い間に医療や薬学について学び、専門知識を身につけてから社会に出るため、医薬品全般を取り扱うことを許された資格です。
具体的には
- 全ての薬品を取り扱える(販売・処方)
- 調剤業務ができる
- 医師の処方箋が正しい処方であるかを確認する(時には医師への問い合わせも行います。)
- 服薬指導を行う
などが薬剤師の業務内容です。
登録販売者にできる事・できない事
登録販売者としてできることは、薬剤師の仕事の中でも、薬の販売に特化しています。
主に第二類医薬品、第三類医薬品の販売がメインの仕事になるため、これらの薬剤知識が求められます。
薬剤師のみに許されている
- 調剤
- 服薬指導
- 処方箋の確認
- 薬の研究
については登録販売者資格のみでは行うことはできません。
登録販売者の働き方
登録販売者は数年前まで、薬局やドラッグストアのみでの業務が許可されていました。
近年はコンビニやスーパー、量販店などでも医薬品の取り扱いが増えており、登録販売者の働ける場所が広がってきています。
働く場所が増えたことで、資格保有者の需要も増えつつあります。
自分の生活に合わせた働き方も選べるようになり、子育て中のママはパートでのシフト制、子育てがひと段落したらフルタイムや正社員登用を目指すなど、資格を活かして働くことも可能。
登録販売者資格は、一度取得すると
- 生涯有効な国家資格である
- 安定した仕事に就きやすい
- 資格手当が期待できる
- 就職・転職時にアピールできる
などの理由から、現在登録販売者の資格は主婦にとても人気があります。
登録販売者は生活にも役立つ資格
また、登録販売者の資格は実生活にも活かすことができます。
市販されている薬の約9割について販売の資格をもっているため、自分や家族に対しても必要な医薬品を選定したり、危険な飲み合わせなどの薬剤に関する知識を活用することができるからです。
薬の知識があると、家族のためにも役立ちそうですね!
登録販売者資格試験のまとめ
登録販売者の資格は、新設されてから約10年と比較的新しい資格です。
制限はありますが薬剤師と同じ医薬品を取り扱う仕事のため、人気も高く注目されています。
薬局やドラッグストアだけでなく、スーパーやコンビニなど働く場所も多くなっていて、就職や転職などの際にアピールできる資格の一つですが、合格率はやや低く、対策無しでは合格は難しい資格と言えます。
登録販売者の資格試験の難易度は少し高いですが、資格自体は人気も需要もあり、主婦におすすめできる資格です。これから先資格を活かして仕事をしたい人や、給料面でも資格を武器に昇給を狙っている方は挑戦してみましょう。
家事や育児の間に医薬品や成分の名前を覚えたり、文章をゆっくり読んで正答を考えるのは主婦にとってハードルが高すぎたり、時間が取れないのが現実ですが、それでも挑戦を続けるママってかっこいいですよね!!
少しでもその負担を解決するためには、教材の選び方も大切になってきます。書店でテキストを買って独学で勉強するのは時間がある人に任せて、仕事や家事・育児の時間を大切にするために『通信講座』を有効に活用していきましょう。
みんなこっそり勉強してる??
ママの学びは通信講座で時短が当たり前!!▼▼▼